

¥11,000(税抜:¥10,000)
産地:フランス/ボージョレ
葡萄:ガメイ
彼らにとって2ヴィンテージ目で暑く乾燥した2022年であったが、斜面の向きと標高の高さの恩恵を感じることができる。ブラックベリーやブラックチェリー、スパイスをまとったプラムに、ライラックの花や焼き菓子のような甘やかなアロマ。口当たりはしなやかで、果実の滑らかさが心地よく広がり、きめ細かなタンニンがワインにほどよい緊張感を与えている。活き活きとした酸が全体を引き締め、スレートや濡れた石を思わせるニュアンスが後味に爽やかさを添える。エレガンスと芯の強さをあわせ持った、非常に美しい一本。
ドメーヌ・ヴァルマの物語は、ボルドーでワインを学ぶふたりの若者の出会いから始まる。ワインマーケティングやビジネスを専攻していたヴァランティーヌとステファンは、学生時代に試飲会や生産地をめぐる中で、「いつか自分たちのワインを造りたい」という想いを共有するようになる。卒業後、ステファンはワインマーケティング会社やボルドーの大手ネゴシアンなどで販売や輸出に携わり、国際市場の構造や消費者の嗜好についての理解を深めた。一方のヴァランティーヌは、ワイン造りの根幹を学ぶべく農業学位を取得し、シャンパーニュの名門シャルトーニュ・タイエなどで研修を重ね、畑と発酵の現場で経験を積んでいった。
ボジョレー移住後、ふたりはコート・ド・ブルイィの名門シャトー・ティヴァンや、ナチュラルワインの父と称されるジュール・ショヴェの思想を引き継ぐジャック・ネオポールのサポートを受けることとなった。ジュール・ショヴェ(1907–1989)は、野生酵母発酵の重要性、過剰な亜硫酸使用の抑制、有機農法の推奨など、自然なアプローチを科学的に裏付け、現代ナチュラルワインの基礎を築いた人物である。彼の思想は、ボジョレーのマルセル・ラピエールやジャン・フォワイヤールジュラのピエール・オヴェルノワといったナチュラルワインのパイオニアたちに影響を与え、今日の自然派ムーブメントの礎を作り上げた。ヴァルマ夫妻はその哲学に深く共鳴し、自らのワイン造りの中心に据えている。
ドメーヌ・ヴァルマのワインは、あくまでも土地が語る物語をそのままボトルに映し出すことを目指している。畑ではオーガニック栽培を実践し、2022年には全区画で転換を開始。2025年末の認証取得を予定している。バイオインジケーター植物や微細な土壌の変化に耳を澄ませ、「畑が発する声」を捉えることに重きを置いている。発酵は野生酵母、醸造は全房発酵を基本とし、セメントタンクや古樽での熟成を組み合わせることで、過度な抽出や木樽の風味に頼らない、ガメイ本来の透明感と奥行きを引き出している。2021年の初ヴィンテージでは、北向き急斜面「レ・ラブロン」から生まれる冷涼な酸と赤系果実の繊細な香りが印象的で、現地でも高い評価を受けた。翌年からは「ラ・マドンヌ」や「ラ・シャペル・デ・ボワ」の単一リュー・ディごとのキュヴェにも取り組み、テロワールの違いをより立体的に表現する挑戦を始めている。ガメイという品種に対し、軽やかさと複雑さの両立を目指すのがステファンとヴァランティーヌのスタイルだ。「必要なのは、畑とブドウの声に耳を傾けることだけ。私たちが主張しすぎる必要はない」と語る彼らのアプローチは、ジュール・ショヴェの思想を現代に引き継ぎながら、独自のエレガンスを備えた新時代のボジョレーを体現している。
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