焼酎

白石酒造 天狗櫻 南果 30度 2025 焼酎 500ml
Shiraishi Shuzo Tenguzakura Nanka Alc.30% 2025

2,750(税抜:2,500

数量

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産地:日本/鹿児島県いちき串木野市(中原地区・砂地)
品種:さつま芋(ハヤトイモ、タマアカネ、ジェイレッド、サニーレッド、アヤコマチ)

 

複数の橙系品種を掛け合わせ、さつま芋の持つ香りと甘やかさをより明確に引き出すことを目指した試験的なキュヴェであり、白石酒造のなかでも果実的な表現に焦点を当てた一本です。自社畑の中原地区、きめ細かく水はけに優れた砂地において、無農薬・無肥料で混植栽培された5種の芋を用い、それぞれの個性が重なり合うことで、単一品種では得られない奥行きを持った仕上がりとなっています。

 

香りには南国果実を思わせる濃やかな甘さが立ち上がり、蒸したての芋のニュアンスとともに、マンゴーやスイートポテトを連想させるやわらかな広がりがあります。口当たりは原酒でありながら角が立たず、シルキーで丸みを帯びた質感が印象的で、余韻にかけて穏やかなコクと甘みが持続します。例年に比べてもより滑らかで、芋そのものの風味が素直に現れています。

 

仕込みは黄麹主体とし、甘酒のような無酸状態に近いもろみで発酵を行い、酵母は無添加。過度な介入を避けることで、芋の持つ香味をそのまま焼酎へと移し取るような造りがなされています。収穫後の芋は約60日間貯蔵され、原料の状態を整えたうえで使用されており、その丁寧な工程が味わいの落ち着きにもつながっています。

 

ストレートやロックでは凝縮した甘やかさと質感をそのまま楽しめ、常温の水割りでは輪郭がほどけてやさしい飲み口に変化します。炭酸で割ると閉じていた香りが一気に開き、より果実的な印象が際立ちます。また、時間の経過による瓶内での変化も見込めるため、ゆっくりと向き合うことで異なる表情を感じ取ることができます。数量が限られる中でリリースされた原酒ならではの密度と静かな広がりを備えた一本です。

鹿児島県いちき串木野市にて明治27年に創業した白石酒造は、五代目・白石貴史氏のもとで、その在り方を大きく更新し続けている蔵です。単なる焼酎製造にとどまらず、「農業としての酒造り」という視点から、原料の栽培から醸造に至るまでを一貫して自らの手で行うドメーヌ的なアプローチを実践しています。

 

蔵の裏山を開墾し、自社畑でサツマイモを栽培。農薬や化学肥料に頼らない自然栽培により、芋そのものの生命力や、皮に近い部分に宿る香りやほのかな渋みまでをも丁寧に引き出します。さらに畑ごとの標高や土質の違いに着目し、砂地、粘土質、山の斜面といった環境ごとに仕込みを分けることで、それぞれの土壌の個性を焼酎という液体に映し出しています。この試みはまさに、焼酎を「アグリカルチュラル・スピリッツ」として捉える思想の体現ともいえるでしょう。

 

醸造においてもその姿勢は徹底されています。石蔵での手造り麹、甕壺による仕込み、さらには一部で用いられる明治時代の木樽蒸留器など、現代的な効率とは距離を置き、人の手と微生物の働きに委ねる低介入の造り。そこから生まれる焼酎は、荒々しさではなく、身体にすっと沁み入るような滑らかな質感を備えています。蒸したての芋を思わせる温かみのある香りに、大地のニュアンス、そして時に果実のような広がりを感じさせる表情は、ヴィンテージや畑の違いによって微妙に変化していきます。

 

お湯割りにすれば香りはふくらみ、日常の中に自然と溶け込むようなやわらかさを見せ、ストレートやロックでは原酒の持つ凝縮感と輪郭がより鮮明に現れます。畑から始まり、微生物を経て、液体へと至る一連の流れ。そのすべてを内包した一本は、単なる蒸留酒を超えた体験として、飲み手に静かに語りかけてきます。

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    :700131
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